Newsletter
2022年6月1日発行
Vol.3

ごあいさつ

医療イノベーション共同研究講座が開設され、もう1年がたちました。研究もいよいよ活発化して来ました。2021年の論文は全体で38編でした。詳細はこちらをご覧ください。研究に役立てて欲しいと、個人からも最高300万円の高額の寄付をいただきました。これにこたえるのは研究成果を出すしかありません。一層頑張るつもりですので応援をよろしくお願いします。今回は新人が3人入ったのでその紹介と、講座を支えていただいている医療法人の一つである、たかまさ会の新宮哲司 先生に、法人の紹介とメッセージをいただきましたので、それらを紹介させていただきます。また、新しい成果も生まれていますので、そちらも紹介します。最後にまた、池田先生のコロナウイルスに関する話題の提供をご覧ください。

Reaserch.com 医療分野で高評価(日本人で21番目)

令和4年度
B型肝炎創薬実用化等研究事業
「B 型肝炎モデル動物を用いた
HBV持続感染根治治療の開発」
令和 4 年度研究費 129,100,000 円

研究成果が新聞に掲載

最近のトピックス①

脂肪性肝炎における予後予測マーカーを発見 - 長期的な肝線維化の進行を予測する肝臓の遺伝子発現のパターンを同定


米国テキサス大学などとの共同研究がGastroenterology (インパクトファクター17.4)2021年12月発刊に掲載されました。
肥満に伴う脂肪肝はよく見られる疾患ですが、脂肪肝の症例の一部は肝臓に炎症が起こり、それがもとになって肝硬変、肝臓がんに進行してしまいます。
医療イノベーション共同研究講座では、米国University of Texas Southwestern Medical Center(Dr. Yujin Hoshida研究室) および広島大学消化器・代謝内科などとの共同研究により、最近重要な健康問題となっている脂肪性肝炎の進行を予測するマーカーの発見に成功しました。かつてHoshida Labに留学していた消化器・代謝内科の大野先生は筆頭共著者の一人です。この発見は主に肝臓で発現している遺伝子を解析し、その発現パターンから肝臓病が肝硬変に進行しやすいかどうかを見分ける方法を見出したものです。このパターンの解析を臨床応用しやすいように血液でも検査する方法も発見されていて、脂肪性肝炎の診療に役立てていける可能性が示されています。(写真はYujin Hoshida教授)

最近のトピックス②

B型肝炎ウイルスの肝細胞の核内に存在する排除不能なウイルス遺伝子cccDNAの正確な測定法を開発 ~治療の正確な評価が可能に~


医療イノベーション共同研究講座教授 茶山一彰、広島大学大学院医系科学研究科 ヘイズ・ネルソン准教授、広島大学大学院医歯薬保健学研究科博士課程 神谷直洋大学院生(当時)らは、田辺三菱製薬株式会社、広島大学大学院医系科学研究科医療人大学院教育・研究センター、消化器・代謝内科学との共同研究により、B型肝炎ウイルス(HBV)感染に伴い、肝細胞内に形成され、あらゆる治療によっても取り除くことができないcccDNAの正確な測定方法を開発しました。本研究成果は、2月7日に欧州微生物学会の機関紙である「Journal of General Virology」電子版に掲載されました。
B型肝炎ウイルス(HBV)感染により、肝細胞核内に形成される、治療によっても排除ができないcccDNA(covalently closed circular DNA)を正確に測定できる方法を開発しました。これまでの測定方法では不可能であった、測定誤差の要因となるウイルス複製中間体の不完全な環状の2本鎖DNAを、新しい発想(直線化)により排除して測定することができるようにしたことが正確な測定を可能にしました。肝細胞に残存する少量のcccDNAを正確に定量することによりB型肝炎ウイルスの増殖のより深い理解が可能となり、治療効果の正しい評価につながることが期待されます。

①~②の研究成果は広島大学からプレスリリースされています。


協力頂いている医療法人の紹介 ~医療法人 たかまさ会~

たかまさ会・山﨑病院は下の写真のような建物で、東区上温品にある病院です。一見遠そうに思えますが、広島高速1号・2号線を使えば、霞キャンパスから15分程度で到着します。
茶山は毎週月曜日に伺って診療、研究材料の収集などをやらせていただいています。病院では、理事長の指導で厳格なコロナ対策などが整然と行われています。

たかまさ会 山﨑理事長からのメッセージ

医療法人たかまさ会は、東区上温品に位置する内科系のケアミックス病院であり、先代の開設者 山﨑孝男の時代より、茶山教授が在職された旧第一内科、消化器・代謝内科をはじめ、脳神経内科、呼吸器内科、リハビリテーション科等、広島大学病院の御支援・御指導を多々賜っており、深謝申し上げます。
医療法人たかまさ会は、病院部門を母体として、介護老人保健施設「ウェルフェア」、有料老人ホーム「メイプル馬木」、通所介護・リハビリ、訪問診療・看護・リハビリ、居宅支援事業所、また広島市より委託されている福木・温品地域包括支援センターの事業を展開し、法人理念の一つである「地域に根ざした医療と福祉の架け橋」として、東区福木・温品地区の地域医療包括システムを目指しております。母体となる病院部門は、地域包括ケア病床22床を含めた一般病棟54床、回復期リハビリテーション病棟46床、医療療養病棟48床、また介護保険で運営する介護医療院42床、計190床で構成されており、地域の住民、医院、介護施設からの入院、また高度医療を担う急性期病院の支援病院としての役割を担っています。特にリハビリには力を入れており、東区で唯一回復期リハビリテーション病棟を有し、患者の在宅復帰を目指しています。
茶山教授には令和3年4月より当院で外来診療をしていただいております。これまでも茶山教授の御配慮により、肝臓内科専門医を長年派遣していただいており、肝臓疾患患者の受診も多くなっています。茶山教授には引き続き肝臓疾患患者の診療について御指導いただき、良き研究材料の収集に当院を役立てていただければこの上ない喜びに存じます。今後とも御指導・御鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

池田先生の新型コロナウイルスに関する最近の話題③

 

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